MYSTERY TOUR IN KURASHIKI
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特集 倉敷ミステリー・ツアー
MTK08

パンに隠された秘密

パンに隠された秘密
ペイネ
|ペイネ_Peynet|
倉敷市児島元浜町153-6 TEL. 086-474-0271

一見、普通のパン屋さんだ。店内に入っても、これといって変わったところは見当たらない。だが、児島にあるここ「ペイネ」のパンには、世界でもまずここだけ、とっておきの秘密が隠されているのである。

オーナーの川口正弘さん(49歳)には、パン職人のほかにもうひとつの顔がある。合気道の流派「心身統一合気道」の指導員として、児島で週に1回、合気道を教えているのだ。実はさらにもうひとつ。パン屋さんの2階の道場で、気孔のクラスも主催している。「合気道で使っている気の出し方を教えています」と川口さん。「気は誰もがもっています。人間だけでなく、動物も植物も。そして、訓練を積めば、気はコントロールできるようになるんです」

気をコントロールすることにより、集中力を高めたり、感覚を研ぎ澄ませたりすることもできるようになるのだとか。逆に、気を自分の内側ではなく、外に気を向けるとどうなるのだろうか。そのあたりに、パンの秘密が……。

昨春のこと。川口さんは厨房に立ち、小麦粉や水、砂糖、卵といったパンの原料を前にして、精神を集中させていた。川口さん自身の気のレベルが上がったことをきっかけに、パンに自らの気を入れてみることにしたのだ。焼く直前の生地の段階でも、再度精神を集中し、気を注入した。そして焼きあがったパンは───なんとそれまで焼いていたパンよりも味がマイルドに仕上がっていた! それからというもの、川口さんは日々、パンに気を注ぎ込み続けている。「ペイネ」のパンは合気道の達人の気がたっぷり入った唯一無二のパンだったのである。

お客さんからの評判は上々だ。「前よりも美味しくなったと言われます。気を入れることで、味に柔らかみが出てきたようです」。なかには、「ここのパンを食べていると元気になる」という声もある。そのパンの味は、残念ながらこれはもう食べてみて経験してもらうしかない。