


本誌vol.2の水島特集で紹介した水島の中華料理屋「とらや」。昼夜を問わず常連客でにぎわうこのお店に、実は大きな謎がある。外観もメニューも本格的な中華料理店なのに、なぜか洋食メニューが充実しているのだ。とくにオムライスは、お店の看板メニューでもあるA定食(vol.2 p.38に超アップで掲載!)と肩を並べる人気メニューとなっている。
このオムライスをよく食べるという常連のAさんに話を聞いた。「オーソドックスだけど味は絶品ですよ。卵の焼き加減が絶妙なんです。ライスにも特徴があって、あれは絶対にチャーハンをそのままベースにしているんですよね。いつも細かく切ったチャーシューが入ってますもん。一度、中華鍋でライスを炒めているのを見たこともあります」
なぜに中華料理屋で洋食なのか。まわりくどいことは抜きにして、お店に理由を聞いてみた。「もともと洋食屋だったんですよ。昭和35年(1960年)に父が開店した当初は『グリルとらや』という店名でした」(大森悦子さん)
謎は解けた、いともあっさりと……。ちなみに、開店時に雇ったコックさんが中華料理の経験者で、メニューで出してみたところ中華の方が人気になり、そのまま中華料理店になったのだとか。中華と洋食が融合したこの世にも珍しいオムライス、その美味さもまたミステリーか……。