#01 水島工業地帯の環境対策への取り組み #02 倉敷市のリサイクル率が飛躍的にアップ

Mizushima and Environmental Issues

JFEスチールのCO2排出量とCO2排出原単位 0Squeezing Out the 1% Possibility Environmental Measures at the Mizushima Coastal Industrial Zone

 1950年代に建設がスタートした水島工業地帯。コンビナートと呼ばれるそのエリアは、60年代には日本屈指の工業地帯へと発展した。現在は248の事業所をもち、そこから出荷される製造品は3.6兆円を超える。経済の面から見れば、岡山県や倉敷市が受けてきた恩恵ははかり知れない。だが、環境の面から見ると、とくにCO2削減について、水島コンビナートの抱える課題は多く、問題意識も高い。各企業も独自でさまざまな対策をたてている。
 JFEスチールでは、設備の省エネ化等により、エネルギー原単位(粗鋼トンあたりの消費エネルギー)を90年度比でマイナス14%削減(2006年度)。これにより、生産量は14%アップにもかかわらず、CO2の総排出量は4%削減している。さらに今年、95億円を投資し、コークス乾式消火設備の建設に着工した。コークスの製造過程で発生する水蒸気で送風タービンを動かすこのシステムで、年間10万トンのCO2削減が見込めるという(09年完成予定)。ほかにも、鉄の原料に関して、鉄鉱石を高炉で溶融する従来の製鉄法よりもエネルギー消費量が少なくてもすむスクラップ鉄の使用比率を現在の1.5倍にまで引き上げる目標も掲げている。しかし、こうした自助努力にも限界がきているという。「できることは、ほとんど手をつけているというのが現状です。さらに大幅なCO2削減となると、鉄鉱石を使用せずに鉄を造るような、生産構造を覆す画期的な技術が開発されないかぎり厳しい」(JFEスチール広報担当)
 これは水島コンビナートに籍を置くほとんどの企業に共通の実情のようだ。三菱自動車工業で環境を担当する奥山浩志さんも、「劇的な改善はまず見込めない状態。設備面での大きな改善はもう限界にきているので、各課に目標を与え改善のネタをひねり出しています。1%の積み重ねの効果は決して小さくない」と言う。同社では、所内の部品供給車を電動牽引車に移行することで年間4.6トンのCO2削減を実現。今後もトラックでの搬送を減らすために、集荷場のレイアウトを変更するなど物流面でCO2の削減に取り組む予定だ。