What can we do to prevent SETONAIKAI SEA level rise ?

過去50年間の瀬戸内海の水位の上昇
osamu tsukamoto

塚 本 修(つかもと・おさむ)

岡山大学 理学部地球科学科 教授

1949年福山市生まれ。京都大学大学院理学研究科修了。専門は気象学。局地気象学および地表面での熱や物質輸送の現地観測を中心に研究。現在の重要テーマは「地球温暖化に関わる二酸化炭素を海がどの程度吸収しているか?」

───瀬戸内海の水位はどのように推移していますか?

「岡山理科大学の学生が、瀬戸内海の8カ所の推移をまとめたデータがあります。これによると、だいたいどのポイントでも過去50年間で約30センチの上昇が見られます。10年で6センチぐらいのペースで上がってきているんです。地元の人たちの聞き取りの調査では、このデータ以上の水位の上昇を認めています。たぶん、地元の人たちの印象は満潮時のもので、もっと水位が上がっていると感じているのだと思います。データは水位の平均値をとっているので」

───このデータから、瀬戸内海の水位が上がっているとみていいでしょうか?

「いいと思いますが、これには局地的には地盤沈下などの影響も含まれます。瀬戸内海のかなり広い範囲で数値をとっているし、瀬戸内海に限らず、日本付近の沿岸部では最近の20年間でみると8センチ程度の上昇が確認されています。ですから、瀬戸内海の上昇はこれより大きいことになります」

───水位が上昇している原因はどこにあると?

「よく言われるのが、温暖化によって氷が解け出す影響です。しかし、ここはよく誤解されるのですが、海に浮いている氷山のような氷は、解けても海の体積には影響がありません。影響があるのは大陸にある氷です。たとえば南極は一番高いところで4000メートルほどあって、そのほとんどが氷です。もしも4000メートルもの氷床が水になってすべて海に解け出したら、相当量の水を増やすことになります」

日本近海の平均水温の変化