Krash Cinema Blog

ライター。元・日本美女選別家協会会員。
1963年倉敷(水島)生まれ。
コチラでも映画の話を書いたりしてます。

12/12  ドリューはイイやつだ。

 赤星編集長が『2番目のキス』のことを書いていたので、フォローしておきます。邦題に「キス」がついたのは、当然、配給会社が意識してやってます。「ドリュー・バリモアの“キス”シリーズ最新作!」と銘打ってましたよ。スティーブン・セガールの映画が「沈黙シリーズ」になっちゃったりするのと同じですな。
 邦題で勝手にシリーズ化させちゃうのは、「凸凹シリーズ」「底抜けシリーズ」などの昔から、日本の洋画興行の伝統なわけだ。最近の若い人たちはグローバル・スタンダードだかなんだか知らないが「原題どおりにしろ」と杓子定規なことを言ったりしますが、まあ、『荒野の用心棒』と何の関係もない映画が『続・荒野の用心棒』として公開されたりした時代に育った人間としては、こういう邦題のつけ方は映画らしくて、むしろ好きです。

 しかし、『2番目のキス』っていうタイトルはちょっと内容にそぐわないよね。ドリュー・バリモア演じるキャリアウーマンに新しい恋人ができて、彼はやさしくてユーモアのセンスがあるナイスガイなんだけど、実は彼にはひとつだけ重大な欠陥がある。彼は熱狂的なレッドソックスファンの野球バカだったのだ……というお話。彼にとっては野球が1番で私は2番……だから『2番目のキス』って、あまりに回りくどい無意味なこじつけだ。
 かと言って、原題の「フィーバー・ピッチ」でも日本人にはピンとこない。“キス”シリーズにしたいのなら「9回裏のキス」とかにすればよかったんじゃないの、という話を雑誌『Tarzan』でも書かせてもらいました(もちろん、映画の内容については絶賛。ファレリー兄弟の人間愛と野球愛を100%支持してます)。

 で、赤星がドリュー・バリモア好きと書いていたので、オススメ映画を紹介しましょう。『デート・ウィズ・ドリュー』(これは原題どおり)という作品。
 クイズ番組で1100ドルの賞金を得たニート男が、そのわずかな金の有意義な使い道はないかと考え、子供の頃からファンだったドリュー・バリモアと1カ月以内にデートするという目標を思いつく。友達の友達の友達の友達……みたいな細いコネの糸をたどってドリューにたどり着こうとする、バカバカしい奮闘努力の実話をホームビデオで撮ったドキュメンタリー。アイドルに思い入れることに何の意味があるのかという哲学的考察と、ドリューの人柄の素晴らしさが理解できる映画です。
 東京では来週から単館公開。すぐにDVD化されると思うので、ぜひご覧あれ。

 あ、そう言えば、ドリューの次回作はヒュー・グラントと共演だってよ。コチラ