家のパソコンが逝ってしまった。1週間前のことだ。半年ほど前から予兆があった。パソコンを立ち上げると、見たことがない画面が出てくる。「この画面を初めて目にする場合は、一度パソコンを落として再度立ち上げれば大丈夫。もしも何度か出てくる場合は───」と、そんな文面がすべて英語で表示される。これ、英語がわからない人はどう対処すればいいんだ? たぶん、そんな画面は見なかったことにして、普通に使うのだろう。ぼくは英語を解するが、「何度か出てくる場合は───」の指示の内容がとても面倒くさそうだったので、「英語、わかりませーん」の人になりきり、警告画面を何度目にしても無視しつづけてきた。そうしたら、突然、「システムを休止します。ご愁傷さま」みたいなまことにそっけない画面が出て、それでおしまい。3日間ほど、朝起きたら直ってたりしないかなと思って、寝起きと同時にパソコンを立ち上げてみたりしたが、画面には毎度のこと「ご愁傷さま」。完全に帰らぬ人となってしまった。
問題は住所録である。家のパソコンにそれは入れてあったのだった。しかし、そんな危ない画面が何度も出てくるようなパソコンだから、写真とか重要なデータのバックアップをとっていた。それが一カ月ぐらい前だっただろうか。ラッキー、ギリギリセーフだ。
2年連続の天中殺を迎えているぼくであるからして、当然のようにそこで悲劇が訪れる。結果からいうと、バックアップがとれてなかった。普通、そんなことはありえないのだが、ぼくの場合はあるのだ。年賀状書きを始めようとして、バックアップをとってあった「ラベル屋さん」のデータを事務所のパソコンに移そうとして気づいた。結局、名刺を集めてイチから住所録を新しく打ち込んだ。それをシートに印刷し、年賀状にすべてはりつけたのが昨日の29日。30日の今日は、午後から一枚一枚、コメントを書き込んで夕方投函した。
壊れたんだから仕方ない。ついにimacを買った。4日前のこと。今年の3月に発売したモデルの展示品を格安の9万円で。明日31日のお昼に届くことになっている。すんげえ楽しみだ!
格安といっても、しかしいまのぼくにはかなりデカい。なにせ会社の口座は40万円を切っていた。さらに来月からはヒトミちゃんへの給与の支払いがスタートする。でも、次号のKJも始まるわけだし、ほかにも仕事が入ってきているし、となんやかんやと自分に言い訳し、後先のことを考えず買った。
ぼくが「後先のことを考えず」というと、本当に数日後のことも考えない。現に、その翌日に家賃と共益費を振り込み、毎月の借金の返済を終えた後に表示された銀行の残高は23万円。ちょっと計算すれば、この数字になることは明らかだった。しかし、その数字を見たぼくは一瞬、驚愕した。「ちょっと、どうすんのよ、これ?」てな感じで。
たしかに、23万円の残高を考えるといまも不安になるが、明日届くimacのことを考えると不安は跡形もなく吹き飛んでしまう。今年最後のコラムは新しいimacで。いやあ、楽しみです。
でも、さっき思いついた。imacを買っても、イラストレーターのソフトはどうすりゃいいんだ? 5万円ぐらいでオークションで売ってるけど、それを買ったら口座の残高は10万円台。いくらなんでも、そりゃヒドい。ヒトミちゃんにしょっぱなから給料を払えない。イラストレーターがなければ、imacを買った意味がないんじゃないか? どうしよう……やっぱ買うか。