新・不定点観測

赤星豊

vol.388 トリオツアー

 昨日の日曜日は、本誌でも紹介・募集したトリオ食堂ツアーがあった。ぼくはスラックスにネクタイ姿。ヒトミちゃんは白いブラウスに、フジタくんが作ってくれたアテンダント用の帽子をかぶり、さらに前日にぼくが1時間かけて作ったツアーフラッグを持って、11時40分に倉敷駅に到着した(ふたりは完全にコスプレモードでした)。
 駅に集まったのは10名、ほとんど知った顔である。ミヤちゃんにフジタくん、街なかスタディルームのコイケさん、タウン情報おかやまのカヤノさん、レイデックスのフジワラ・ムーランのコンビ。最大のサプライズは、なぜかそこに大家さんがいたことだった。
 読者はたったの2名。ひとりは20代前半の男性。きっとKJのファンなのだろう。
「いえ、雑誌は最新号しか見たことないんですよ」
 もうひとりは20代後半の女性。彼女こそ熱烈なファンに違いない。
「雑誌は一度も見たことないんです」
「…………」
「ネットで見ました。面白そうだったので参加してみようかなと」
 まあこんなものだ。身を削るような思いをして4年間やって9号も出して、でも、こんなものなのだ。


 ぼくとヒトミちゃんを入れて総勢12名が一般の路線バスに乗り込んだ。お客さんは前の方にひとりだけ。バスの後ろ半分を占拠したカタチだ。
「今日はトリオ食堂ツアーにご参加いただき、ありがとうございました」
 バスのなかで挨拶した。雰囲気はまるっきりチャーターバスである。運転手さんも心なしか楽しんでくれているようだった。
 倉敷に帰ってきて初めて乗るバス。これが結構楽しかった。みんなもバスなんてほとんど乗ったことがないみたいで、ワイワイガヤガヤと、気分はまるで遠足。途中から乗ってきたお客さんは(ほとんど病院帰りの年配の方たちでした)、あまりにいつもと雰囲気が違うので少々驚いた様子だった。


 20分後、バスはトリオ食堂の最寄の停留所に到着。そこからぞろぞろと歩くこと5分。トリオ食堂の駐車場が見えてきた。そこに、現地集合の参加者8人の姿を確認(京都のカメラマンの石川奈都子さんとそのご友人も参加してくれました)。総勢18名に膨らんだ集団が、「KJトリオツアーご一行様」と書かれたウェルカムボードの前を通って店内に入っていく。と、そこにtweet rocka(倉敷のカフェです)のスエナガさんとさっちゃんも、尾道からのお客さんを連れて飛び入り参加。これで定員の20名が埋まることとなった。
 みんなが料理ののったお皿をお盆の上に載せていくのを眺めていると、あたかも最初から集団にいたようにwombのニシハラくんがそこに。来るんだったら前もって言ってくれりゃいいのに。
「いや、違うんですよ。この日だって知らなかったんです、偶然なんですよ!」
 よくよく聞いたら、本当に偶然だった。まあこれもなにかの縁だ。お客さんふたりを連れたニシハラくんもツアーに引っ張り込み、総勢は24名にまでなった。ぼくとヒトミちゃんのを入れて26人分のご飯と汁を、注文を聞いてから出すトリオのスタッフは大忙しだった。2週間前まで申し込みがゼロだったとは思えないこのにぎわい。よかった。いつもこんな感じで結果オーライだ。


 ツアーは無事終了した。トリオ食堂でただランチをするだけのツアーだったけど、それにしちゃ意外と楽しかった。もしかしたら、いままでやったイベントでいちばんだったかもしれない。これまでツアーと名のつくものには参加したことがないのだが、もみじ狩りとか、その手のツアーにいっぺん参加してみようかな。