いよいよ夏本番である。夏本番を迎えて、我がアジアンビーハイブの倉庫内事務所はというと、これが結構快適だ。6~8畳用のエアコン2機のうち、ひとつでも動かしていると十分に涼しい。シャッターを開け放った入り口からは、お向かいのアサダくんの家のケヤキとかオリーブとかの緑がたっぷりと見える。冷房のきいた部屋から緑を眺め、ボサノバ風にアレンジしたマイケル・ジャクソン(ミヤちゃんが持ってきたヤツ)を聴いていると、軽井沢で仕事しているような気分になる。軽井沢で仕事をしたことはないんだけど。
夏を迎えて、事務所にいろんなお客さんが出没するようになった。この間は、倉庫の入り口のところにトカゲがいた。まったくみじろぎもせず、半身を起こすようにして事務所の方を見ている。外に出してやろうとして近づくと、反対方向へ、事務所の方に向かって突進した。しばらく、広い倉庫内でトカゲと追いかけっこした。結構、汗をかいた。夜は倉庫の窓のところにヤモリがぴったり張りついている。決まって9時ぐらい。あんまり毎晩やって来るものだから、そろそろ名前でも付けてやろうかなと思っている。
招かれざる客も来る。ゴキブリだ。たぶん近所から迷い込んでくるんだろうけど、結構な頻度でやって来る。一度、カタオカくんと夜に倉庫で話していたとき、出現した1匹をほうきで追い立て、逃げ込んだポスターフレームの裏をほうきでがさがさやったら、フレームの向こうからざわざわっと2匹同時に出てきた。これにはぼくもカタオカくんも思わず飛び上がった。「うわあ、分身の術だあっ!」とカタオカくんは叫んでいた。
最初はゴキブリが出るたび、ヒトミちゃんとギャーギャー騒いだ挙句、ビニール袋に捕獲して、丁重に堤防のあたりに逃がしてやっていた。でも、最近はちょっと手荒くなっている。長ぼうきを使って、アイスホッケーの要領でゴキブリの横っつらをパーンとはじくのだ。ゴキブリは面白いようにセメントの床を滑っていく。まるでアイスホッケーのパックのように。これを二、三度繰り返して倉庫の入り口付近に寄せていき、最後は外の道路に向かってシュート! ゴキブリはアスファルトの上で気絶しているが、数秒もしたら、なにごともなかったように夜の闇に消えていく。その後ろ姿に「もう来るなよ!」と声をかけてさようなら、だ。
夏本番を迎えたということは、そろそろ次号vol9の入稿に入る。まずはこの日曜日か、来週の月曜日あたりに第一便を東京の印刷所・千代田グラビヤに発送する予定。いよいよクライマックスという感じ。今夜もヤモリやゴキブリなんか相手にしちゃいられないのだ。