エコバッグの売れ行きが好調だ。やはりvol.5本誌で紹介したのが功を奏したか。それにしても、こんなに売れるんだったら、ちょっとは利益をとっておけばよかった。このKJエコバッグ、税込み価格1260円で販売しているんだけど、コストが1150~1200円ぐらいかかっているのだ。1枚売れて利益は50円あるかないか。1万枚作っていればそれなりの利益があるかもしれないけど、今回作ったのはたったの150枚。しかも、お土産だなんだと50枚ぐらいはタダであげてしまった。「このエコバッグで、レジ袋が少しでも減ってくれれば本望なのだ」と志は高くても、こうしてまたまた愚痴ってしまうオレであった。
今日はエコバッグの押し売りに行ってきた。場所は児島の某郵便局。ここに勤務している高校の同級生カズが以前に、「それ(ぼくがもってたエコバッグ)、買ってもいいよ」と口走っていたのだ。ぼくは調子に乗って、5枚の新品エコバッグを持参した。「局員、全員分を用意しました!」と冗談を飛ばしてやるつもりだったのだ。
5枚を入れたエコバッグを肩からさげて郵便局に入った。窓口には、笑顔の可愛い女の子の局員とカズのふたりだけしかいなかった。お客は40歳代の女性がふたり。ぼくは下を向いてなにか計算しているカズに近寄り、エコバッグをかざすようにして言った。
「局員、全員分を用意しました!」
カズは少々驚いた様子で、「ちょ、ちょっと待って」と迷惑そうに。と、そこに例の笑顔の可愛い女性局員。
「買います、買います。妹も欲しいって言ってたので、2枚ください」
「げ、マジですか?」
意外な反応には意外な反応で返すのがぼくのやり方なのだ。と、そこに部屋の奥から、いないと思っていた局長が現れた。マズいよ、マズい、ヒジョーにマズい。民営化したとはいえ、ここは郵便局なのだ。ヤクルトのおばちゃんだって、出入りしているかどうか……。局長はカウンターの向こうに立ってぼくの顔をまっすぐに見、無言のうちに説明を求めた。
「あ、あの、これはですね、あのお、エコバッグといいまして……」
さらに無言で続きをうながされる。
「買い物になんか言ったときに、レジ袋をもらわないでこのバッグに入れましょうっていうヤツで……ここにある<PLASTIC BAGS>は、つまりレジ袋のことでして、<WE DON’T NEED>なので<レジ袋はいりませんよ>って言ってるわけでして……」
しどろもどろになってるぼくに、この局長、ニコリとも笑わず真顔で言った。
「じゃあ、ひとつ買います」
「マ、マ、マジですかあ!?」
意外や意外、これで今日の売り上げ3枚。カズには無理矢理買わせるから4枚だ。なんていい郵便局なんだ、ここは。と、そこに(本日3度目です)窓口で振り込みを終えた女性客のひとりが。
「わたしもひとつ、売ってくださるかしら?」
「じょ、冗談でしょ?」
冗談じゃなかった。その40歳代の女性、聞くとKJの存在を知らないと言う。そんなお方が何ゆえか知らぬが、エコバッグを買ってくれた。そんなことありえん、と思うだろう。そうだろう、そうだろう。でも、これ実話なのである。すべて5時間ほど前に児島の某・赤崎郵便局であった本当の話。本日、持参した5枚がここで完売したのだ。世の中、捨てたもんじゃないねえ。この販売方法、いいかもねえ。(5枚が完売したというだけで、まだもう少し在庫はあります。ご希望の方は当HPのオンラインショッピングまで。オレは売るよ、最後の1枚まで)