「編集部」って感じじゃない。ファックスもコピー機もないし、だいたい編集部員がいないからスケジュールを書き込むホワイトボードもない。さて、児島のこの場所を何と呼んだらいいか。これまでここに来た人たちは口をそろえて「こんな部屋があったらいいなあ」と言う。ぼくの趣味の部屋かなんかだと思っているみたいだ。
そんなわけでこう呼ぶことに決めた。「KJ倉敷編集室」。編集部なんておおげさなもんじゃないですよ、ええ、わたし個人の趣味の部屋みたいなもんです、でもたまにKJの編集をしてたりもするんですぜ、とそんな意味を込めての腰の低いネーミング。それでも「倉敷」と入れてPRすべきところはPRする。いかがなもんでしょうか。GW明けにも、これで新しい名刺のデザインを進めようと思っている。弊社アジアン・ビーハイブの東京の住所・連絡先に加え、このKJ倉敷編集室の住所と連絡先ももちろん入れます。この名刺を見たらスタッフが20人ぐらいいると思われるかも。
4月29日、土曜日。世の中はGWの1日目。でも、ぼくは昼過ぎに編集室にやってきて、おそうじにいそしんでいる。細かなホコリやチリ、それに牛の皮の敷物の短い体毛が部屋中にいっぱい。そんなゴミをほうきで掃き集めながら、この間通販番組で見たコードレスの、クイックルワイパーの頭の部分が360度回転する掃除機を買っとけばよかったと思ったりする。灰皿はいろんな銘柄のタバコの吸殻でてんこ盛り、デスクの上には紙コップやワインの空き瓶が散乱している。昨晩の宴の名残り。そう、昨日はこのKJ倉敷編集室のオープニングパーティだった。
40人ぐらいは来てくれたと思う。vol.1と2に登場してくれた人たち、クライアント、アーティスト、雑誌とウェブの制作スタッフ、新聞記者、読者、近所の女の子、それにぼくの甥っ子などなど。はっきり言ってもうぐちゃぐちゃである。ぼくもどうしていいかわからず、とりあえず2Fの編集室で人を出迎えては下のカフェに送り出すということを繰り返していた(下ではフリードリンクと軽食を用意してました)。おかげで、わざわざ花までもってきてくれたクライアントも放ったらかしに。甥っ子なんか、何も言わずに帰ってしまうし。いやあ、みなさん、大変失礼しました。
11時までって言ってたのに、12時を過ぎてやって来た輩も数名。彼らのせいかどうか、場所を2階に限定しての2次会が始まった。シャンパンを開け、ワインを開け、1次会とはまた違ったまったりとした時間を楽しんだ。2時も半ばを過ぎると女子がいなくなり、会はなぜか児島出身者のオトコの集まりのような会に。スワキくんの「ぼく、縛れますよ」というわけのわからない緊縛自慢から始まって、チョイエロな大人の話題でおおいに盛り上がった。そして気がつけば窓の外が明るくなっていた。話の話題は大人でも、時間の感覚は大人のはるか以前に戻っていたみたいだ。
「あ、海が見えるんだ」。誰かが言った一言でみんな立ち上がって窓の外をしばらく眺めた。朝焼けもなく、ただどんよりとした海の景色だったけど。
とりあえず、みんなこの場所が気に入ってくれたみたいで嬉しい。遠慮なくまた来てちょうだい。朝焼けはしばらく勘弁だけどね。倉敷の滞在日数、6日間。(写真撮影/肉屋のイシイくん)