今日、小林エリカさんが帰っていった。水曜日から連載の取材で倉敷に来てもらっていたのだ。昨日とおとといはずっと彼女の取材のお供。数回分をまとめて取材したから、結構いろんな人と会った。はっきり言って、疲れた。今日になってもも澱のように疲れが底にたまってる。小林エリカが疲れると言ってるわけじゃない。彼女は明るくて面白くて、それにメチャクチャ可愛くてキュートな女性である。疲れるどころか、いつも元気にしてもらってる。じゃあなぜに疲れたかというと、彼女が面白いと感じて取材した人たちであるからして並の人じゃない、その並はずれた人たちの毒っ気にやられてしまったようなのだ。
一方、小林さんの方はどうかというと、さすがに昨日は疲れていたようだ。でも、若いからか、はたまた、毒をエネルギーに変換できる才能でもあるのか。今朝には完全に回復していた。
「ちょっと寄ってほしいところがあるんです」
「え、どこ?」
「昨日買ってもらったムーミンのスケッチブックがほしくて」
さんさんと乙女の笑顔を輝かせる今朝の小林エリカであった。
疲れてるときに家の家事は重くのしかかる。今晩もオトンにお願いしようかとも思ったが、昨晩、一昨晩と2日間も夕食をほったらかしてあったので、今日は疲れたカラダにむち打って夕食を作った。メニューはポークソテーとポテトサラダ。簡単なわりに結構イケる我が家の定番である。
食事が終わって洗い物をしていると、オトンがずっと横に立って話し続ける。必要以上に近い距離で。オカンとふたりっきりの時間が多いオトンは、ぼくが家を2日間もあけるとストレスがたまるのでる。今日もオカンの検診に行ってきた話をとうとうとぼくに語る。
「での、これがまた待たされるんじゃが。9時30分には着いとったのに、病院を出たら12時過ぎとった。1回MRIやったら40分はかかるけん───」
「オトン、袖まくってくれるか?」
「おお? おお」
洗い物をしているうちに、腕まくりしたセーターの袖が落ちてくるのだ。
「それでの、2年前に撮った写真とまったく同じじゃ言うんじゃが。どこも悪うなってねえゆうての。これでちったあ(ちょっとは)ワシも安心したわ。これでまたなんか変なモンが写っといてみいや───」
「オトン、こっちの袖まくってくれる?」
まあこんな感じである。こんな感じだから、ぼくが相当に冷たいヤツだと思うかもしれないが、実際、ぼくは相当に冷たい。それでもオトンのガス抜きにはいつも付き合ってやってるつもりだ。
今日はもう早く寝よう。明日という日のために寝る。そして来週からは本腰を入れるつもりだ。最近、将棋が滅法弱くなってしまって───って、将棋に本腰を入れるんじゃない。KJの進行に力を入れるのだ。そろそろヤバい、という時期はとっくに過ぎてる。向こう1カ月半は疲れたなんて言ってられない。やるぞ、来週から。本当にやるよ。やるときはやるオトコなのだ、オレというヤツは……(自己暗示、かけてます)。写真は小林さんと取材先で見つけた柴犬のハチ。柴犬はいいねえ。なんかのんきそうで。