12月6日、火曜日。午前中にベティスミスの大島社長と打ち合わせ。いきなり、「赤星くん、疲れてない? 顔がボロボロだよ」と言われた。別に疲れてなかったけど、その言葉に朝からどっと疲れてしまった。顔がボロボロ……、『魔鬼雨』みたいに顔が溶けていったら大変だ(70年代のホラーにそういう映画がありました、アーネスト・ボーグナイン主演で)。ちゃんとクリーム塗って手入れしなきゃ。やっぱ顔が命だからね、編集長は。
昼前に、近所の郵便局へ。実は来週にロンドンでファッション撮影をすることになっていて、ある程度の服を倉敷から送っておきたかったのだ。この郵便局には高校の同級生のカズがいて、いろいろと面倒みてもらってる。今日も料金だけじゃなく、到着までの日数とかを細かく調べてもらった。その間、並んでるお客さんがイライラして(小さな郵便局なので窓口が2つしかないのだ)、「ここは誰もいないのかしら?」とか言ってた。でも、カズはほったらかし。やっぱり地元は得だね。その足で発送用の箱をもらいに、これまた幼馴染のオカがいる和菓子屋の「喜久屋」へ。「これぐらいの箱がほしいんじゃけど」と言うと、ピッタリの箱をすぐに用意してくれた。いやあ、地元は働きやすいよ、ホント。すぐに帰って荷物を詰めて、郵便局へ引き返してEMS(スピード郵便)で荷物を送った。7kgもあったから1万3000円もした。同級生といえども、さすがにこれはまけてくれなかった。やっぱり饅頭とはわけが違う。
午後からはKJの表紙を描いてくれた廣中薫さんの個展を見に倉敷へ。今日は個展の初日、もちろん途中で花を買ってもっていきました。倉敷で「スプートニク」の香川さんをピックアップして、会場の「Galeria Punto倉敷」へ(18日まで開催。0)。ドアを開けると、人の気配がない。廣中さんは今日から公開製作をスタートしているはずである。声をかけると、奥の部屋から女性のスタッフが出てきて、「廣中さんは今こっちに向かってるんですけど、もう少し時間がかかるみたいです」とのこと。残念。彼女が実際描いているところは是非見てみたかった。なんせ彼女はぼくが認める数少ない天才だからね。「また来ます」と書きおきを残して、お次はお気に入りの「エル・パンドール」へ。ここで大倉美弥さんと打ち合わせ。彼女は倉敷在住のイラストレーターで、次号のKJの企画モノに参加してもらっている。ロンドンのグラフィックアーティスト、ペドロとのインターナショナルなコラボレーションとだけ言っておこう。初めてペドロから企画の内容を相談されたときは、あまりにバカげてて「そんなんありえん」と思ったけど、なんだか楽しそうなのでやることにした。美弥ちゃんも妙に乗り気だし。絶対面白いページになるね、これ。
夕方、いよいよ本日のメインイベント、UFOの観測である。昨日目撃したのと同じ時間に外に出てみた。南の空に三ケ月があった。その斜め45度下───あ、いた。昨晩と同じ位置にUFOが。光の加減もほぼ同じ。昨晩と同じようにまったく動かない。すぐに小田クンに電話した。「あのね、また今日もアレが出てるんだけど」。すると小田クン、「アレ、星ですね」、あっさり認めた。こっちが拍子抜けするぐらい、いともあっさり。なんだよ、あれだけ昨日は言いはってたのに。「光の下に脚がある」とかなんとか言ってたのに。ぼくは昨晩、興奮して思わず黒住光にメールまでしたのだ。「倉敷が日本のロズウェルになるかも!」(ロズウェルはアメリカ西部にあるUFOのメッカで、黒住はわざわざそこまで行ったことがある)。倉敷のUFO騒動はこうしてあっけなく幕を閉じた。盛り上がることなく、わずか2日間で……。倉敷の滞在日数、13日間経過。