東京から倉敷に帰るようになって丸2年が経過した。この2年間、倉敷に滞在している間はほぼ毎日、実家の昼食と夕食作りを担当していた。それがこの1カ月ほど前に、夕食だけになった。うちのオトンが「昼はワシがなんとかするけん」と、昼食から解放してくれたのだ。昼食を解放されて、児島の生活に楽しみがひとつ増えた。さて今日はお昼に何を食べようか、と朝起きたときから考えてしまう今日この頃。
といっても、そうたいしたもんを食べてるわけじゃない。ちなみに今週は火曜日から木曜日まで3日連続でうどんだった。火曜日は「たかと」で天ぷらうどん、水曜日は「玉一」でざるうどん、昨日の木曜日は児島のセルフの店できつねうどんを食べた。ま、うどんが好きというのもある。オカンが丸亀の出だから、うどん好きのDNAが素養としてあるんだろう。しかも、早い、安い。ヘルシーでもある。そしてこれが一番の要素なんだけど、ぼくが住んでいる児島という町は、四国から見れば本州の玄関でもあり、対岸の讃岐地方の出身者がたくさん住んでいる。だから、うどん屋がたくさんあって、しかもレベルが総じて高いのだ。中途半端なうどん屋はすぐにつぶれてしまう。たかだか人口7万人の町に、讃岐以外でこれだけのうまいうどん屋が顔を揃えている町はそうそうないだろう。
今日のランチはちょっと他の地方じゃ食べれない。メインは天満屋で買った「松本のばら寿司」、420円。松本というのは、たぶん下津井の寿司割烹の松本のことだ。ちなみに「ばら寿司」というのは、関東でいうちらし寿司のこと。でも、具ははるかに質素で、焼きアナゴに煮しいたけ、それにボイルした殻つきのエビ、それにご飯はグリーンピースとにんじんにごぼうが入った酢飯と相場は決まっている。このばら寿司なるもの、児島ではことのほかメジャーで、スーパーや食堂、うどん屋でも売られている。
さて、松本のばら寿司だけでも十分なんだけど、今日はちょっと贅沢をして、大畠にある魚屋さんの「かつら」に惣菜を見に行った。ここは児島でたぶん一番大きな魚屋さんで、いつも魚を使った惣菜が2、3品売られているのだ。買ったのは、どんこと呼ばれる小魚の南蛮漬け、150円。これに天満屋でついでに買った98円の「さらさらそば茶」が今日のランチというわけ。
ビニールバッグにしめて668円のランチセットを一式詰め込んで、堤防に行って海を見ながら食べた。ちょっと頑張りすぎた感も否めないが、なかなか気分がよかった。ばら寿司も南蛮漬けも最高においしかった。セントラルパークでジョギングする人たちを眺めながらファーストフードやテイクアウトのチャイナを食べるのがニューヨーカーなら、コジマー(いま命名しました、児島の人という意味です)は瀬戸内の海を眺めながらばら寿司と南蛮漬けを食べる。カッコいいのは断然ニューヨーカーだ。「仕事できます!」って感じがするし。一方のコジマー・ランチは土着感がありすぎ。なんとも絵にならない。でも、満足度はコジマー・スタイルの方がはるかに高い。さて、明日は何を食べたろうかな。