新・不定点観測

赤星豊

不定点観測:vol.26 東京(3)

026.jpg 夢にUFOが出てきた。ものすごくリアルなUFOだった。実はこれまでUFOの夢は300回ぐらい見てる。夢でUFOに遭遇するたび、夢のなかでこう思う。「やった、今度こそ本物だ!」。数日前、銀座で打ち合わせをしている最中に、児島にいる小田クン(あのバッタを食べてた彼だ)からメールがきた。「お疲れ様です! さっきUFOを見ました」。行動は変だがあんまり冗談を言いそうにないタイプなので、たぶん本当に見たのだろう。悔しいから返事しなかった。まあ、これが今回のUFOの夢の複線というわけだ。明日には倉敷に帰ることになってる。今回の倉敷滞在の目的は次号に向けての本格的な取材と撮影だが、「UFOを見る」をさらに上のプライオリティとしたい。UFO見たい! 絶対見たい!

  11月23日、水曜日。昼頃にお風呂に入っていたら番長から電話があった。番長といっても巨人の清原じゃない。『BRUTUS』編集部の木下クンである。外見はひょろっとしていてケンカなんかしそうにない。なのに番長と呼ばれているのは、彼が「おしゃれ番長」だからである。そのおしゃれ度の高さを買われてか、彼はこの秋『anan』から同編集部に移動し、ファッション担当に抜擢されている。
番長と知り合ったのは10年ぐらい前、『POPEYE』で一緒にお正月映画特集をやったときだ。翌年のGW映画の特集では、「普通にやっても面白くないよね」と、『ド根性ガエル』のキャラをもじった「ヒロシ」と「松さん」という新キャラを生み出し、彼らが映画を紹介・批評するという、フザけてはいるが結構面白いページを作った(その後1年ほど定例化しました)。以来、家が近所ということもあって、彼とは頻繁にご飯を食べに行くようになった。彼はいつもマイペースだ。ぼくの方がちょっと年上だけど、年齢差もまったく感じさせず一緒にいて楽チンで楽しい。ふたりで試写会にもよく出かけた。おかげで映画会社の宣伝マンのなかには、ぼくたちがデキてると思い込んでる人もいたと思うね、マジで。
電話でカレーを食べにいく約束をして、中目黒駅で待ち合わせ。駅から鑓ケ先の交差点に抜ける路地を歩いて2、3分のところにあるカフェ「レッドブック」に行った(目黒区上目黒1-3-2 ℡.03-3710-3438)。ここには番長と何回か行ったことがあるが、最近、カレーを出し始めたという。しかもそのカレー、番長情報によると、2年ほど前に閉店した中目黒の伝説的なカレー屋さん「オレンジツリー」で修行した人が作ってるという。この「オレンジツリー」は本当に不思議な店だった。店内は6人も入ればいっぱい。でも、回転率は日本一悪い。というのも、オーダーしてから料理が出てくるまで1時間以上、たまに2時間ぐらいかかったりするのである。ぼくは近所だったから「できたら電話します」と言われて家で待つことが多かったが、「できました」と電話を受けて行っても、それからまた30分ぐらい待たされたりする。しかも営業時間はまちまちで、休みも不定休。それでも繁盛していたのは、やっぱり味が抜群だったからだ。
というわけで期待せずにはいられない。番長はほうれん草のカレーを、ぼくはキーマカレーを注文した(写真)。「オレンジツリー」に1年間いたという山崎クンが作ってくれたカレーは、「オレンジツリー」らしく北インドのテイストで、やっぱり美味しかった。ご近所にまた新しく通いたいお店を発見。カレー好きのぼくとしては嬉しい限りだ。また番長を誘って行こう。ちなみに、昨晩も中目黒で番長と一緒にご飯を食べてた。やっぱりこのふたり、怪しいね。東京の滞在日数、8日間経過。